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「対岸の彼女」 角田光代

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角田光代の最高傑作「対岸の彼女」
角田さん本人がこの小説に対する想いを語りました。
失礼かもしれませんが、その文章を引用します。

どんな内容かといいますと・・

インタビューにきた女性に、結婚はしているんですか
と、いきなり訊かれたそうです。

していません、と答えると、結婚に至れない理由は
ご自分でなんだと分析されますか、と重ねて訊かれた。

で、怒るよりも、角田さんは、こう考えました・・・

女性を、どこか必死になって区分けするのは女性だ

既婚未婚、子のあるなし、離婚経験のあるなし、職のあるなし

そんなものは、焼き鳥でタレが好きか塩が好きかくらいの違いでしかないのに
なぜ女たちは、女たちに優劣をつけるのかと、ずっと考えていたと言います。

ひょっとしたら区分け好きの女性がしたいのは
優劣をつけることではなくて、自分を肯定することなのではないか。

一昔前に比べたら、女性の立ち位置は本当に千差万別。
結婚という形態をとらないまま子を産む人もいるし
三十代で三度の離婚経験を持つ人だっている。
それほど多様化した女性の生きかたを見ていると
自分のやっていることは本当に正しいのか、
つまらない間違いを犯していないかと、
どんどん不安になる。
不安から逃れるために区分けをし、自分をランクで理解しようとする。

女が女を区分けするのはそういうわけではないのか・・・・と。
(男でもそれは当てはまるかもしれません)

角田光代が、この小説を書くための原動力になったのは・・・
つまり・・そういうこと。(どういうことやねん!)

以上のことをふまえて上の画像に表示されている文章を
読んでみると・・・・・考えさせられますね。

大人たちの抱える「ともだち」って・・・。