「愛がなんだ」 角田光代
恋人同士というのは、「好き」の度合いが、お互い均等ではないのは
当然だと思いますが・・・
そのことで角田さんは、昔エッセイで、恋人同士のうち、好きになりすぎたほうが損をする
という話をしていたことを、この小説を読んでいて思い出しました。
少しどういう表現だったか忘れてしまいましたが
つきあっている相手よりも好きになってしまったら負けだ
という言い方をしていたような気がします。
本気で言っていたというより、自嘲的に言っていたみたい。
この小説には、好きになったほうが
相手に振りまわされる場面ばかりが目立ちます。
それが負けなのか、勝ちなのか私にはどうでも良いのですが
角田さんの痛い実体験のような気がします。(多分)
かなりリアルですし、彼女はいつも同じタイプの男性ばかりを描いている気がする。
・・・・・まともな男は、ほとんど出てこない(苦笑)
すごく余計なお世話ですが、彼女は結婚しているのかなぁと思っていた矢先・・
な、なんと・・
今年芥川賞作家を受賞した伊藤たかみ氏と
ちょっと前に結婚したばかりだというではありませんか!
夫は芥川賞
妻は直木賞・・・
恐るべしスーパー夫婦!