カテゴリ:ウィキッド(5)( 5 )

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ウィキッドの魅力の1つは照明ではないだろうか。
上のドラゴンにしてもそうだが、照明しだいでドラゴンがまったく違ってくる。

わたしは今回1階席の3列目で観たのだけれど、濱田エルファバはしっかり拝めたが
ドラゴンが見えにくかった。(ちょうど真上近くにあったから)


実は私が気がつかない所でこのドラゴンはモゾモゾと変化していたらしい。


たとえばエルファバが魔法をかけるたびに鼻からケムリを吐いていたという噂もある。
ちなみにこのドラゴンの真の正体は・・・時計だそうだ。
今度ウィキッドを観る機会があるならば2階席の一番前で観たい。

そうすればドラゴン君の「演技」もちゃんと観られるだろう。

ちなみにウィキッドは一番前の席で観るならばど真ん中よりも
センターから右か左よりで観たほうが良いと思う。
なぜなら、主役であるエルファバとグリンダは
常に舞台の両脇で演技していたような気がするからだ。

2人は親友だが性格が正反対に近い。
したがってエルファバとグリンダは対極にいる魔女だということを
観客に印象付けさせるためにこういう演出をしているのかもしれない。

(エルファバVSグリンダ 夢の魔法対決!?)
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もし一番前のど真ん中で見ていたらくびを左右に振りながら観なくてはいけない。
こういうふうに2人は同時に舞台にいるときは、はじっこにいる時が多かった。
ちなみに上の写真は、ブログの都合上、強引に左右を縮小したもの。
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濱田めぐみが
知りたいっ!


という強い思いからようやくこの本にたどり着きました。

無事に本屋で立ち読みできました!

いばることではありませんが、緑色ではない素顔の濱田氏の顔をやっと見ることができて、ひじょ~に感動しております。(インターネットですら彼女の顔写真は少ない!)
考えてみれば濱田氏の緑色メイクはタイヘンだと思う。
ジムキャリーのマスクと同じようなものだけど、映画と違って舞台は毎日しなくちゃいけませんからね。

この本はすごい高くて私の給料では買えません!というわけではありませんが
今回は悩んだあげく立ち読みですましました。
濱田めぐみのジーパン姿などは、もう感動的です。
この人も、ふつうの人 なんだぁ~と思うことができます。
てゆうか、自分のなかで、濱田エルファバはすでに女王の領域なので、普通の女性の濱田氏の一言一句はすごく新鮮だったのです。

また、沼田グリンダも、感動しました。
私の中では尊敬の意味をこめて、あの「キラキラ」のアホキャラクターを演じられるのは
彼女しかいないとまで思っています。
他にもグリンダをこれから演じる四季の役者さんはおられるのですが、みんな一様に
「私はグリンダのようなキャラじゃない」と戸惑っていたのが印象的でした(笑)

こうやって考えるとグリンダという役を演じられる女性は本当の実力派だと思うのです。
エルファバを生かすも殺すも、グリンダにかかっていると思います。
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ウィキッドの主要キャラクターについて私の感想を書かせていただきます。

良い魔女グリンダ(後に南の魔女と呼ばれる)
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彼女は金持ちのお嬢様でそのうえに美貌の持ち主。グリンダのキャラクターを決定づける台詞があります。


「みんな、ワタシに会いたがっているのね♪」


そうです、彼女は誰からも愛されている。しかし自分で謙遜もなくそれを言ってのけるところがグリンダの性格をもっとも表していました。グリンダの評判については、エルファバの対極にいるだけに、「偽善者」として観客から嫌われることが多いかもしれない。だからといってグリンダを演じた沼尾みゆきさんの演技が酷評される理由はない。むしろオズの国の住民には人気者であり、観客からは嫌われ者という難しい役をうまく演じていたように思います。グリンダは非の打ち所の無い女性のようで欠陥だらけです。そこに人間らしさを感じて、かえって共感が持てる。お調子者ではありますが、自ら道化師を演じている。つまり、民衆から愛される自分を演じているのがグリンダ。

ひとことでいえば魔法界の新庄です。

沼尾みゆきさんのこの二重演技は見事でしょう。ちなみに何もかも手に入れることができたグリンダがたった1つだけ手に入れることができないものがありました。それを手に入れたのは皮肉にも親友のエルファバでした。

悪い魔女エルファバ(後に西の魔女と呼ばれる)
まるでおしんのような少女時代をすごす。父親からも愛されず自分のために母親は死んだと思い込んでいる。緑色の肌のせいで友達もいない。常に足の不自由な妹に尽くしている。「オズの魔法使い」では悪の親玉だった西の魔女の若かりし日の姿に驚愕させられる。私は一番前の席で観ていたので、エルファバをいじめるオズの住民たちの憎しみの顔の表情がとても印象に残りました。役者さんも仕事とはいえ、毎日こんな嫌な顔を演じなくてはいけないなんてタイヘンだろう。エルファバを見つめる他人の視線は、タイヘン厳しいものでしたから、彼女は常に自分自身を守る必要がありました。少女時代の彼女はみえない鉄壁の防御を築いていた。その壁を自ら取り除こうとした瞬間があります。そのきっかけはグリンダからもらった黒い帽子です。(グリンダは悪意を込めてその帽子をプレゼントしたが・・)後にウィキッド(悪の魔女)のシンボルにもなる黒い帽子が実は友情の証だったとは誰が考えるでしょうか!とても切ない(>_<)
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ワタシのベストシーンは帽子をもらったエルファバアがはじめて他人に対して心を開こうとしてパーティーでへんてこなダンスを踊ろうとするシーン。

観客は笑っていましたし、あれは笑う場面だと思います。
しかし私はたぶん1人で感傷に浸っていました。


「この人はなんて不器用なんだろうか!!」


と思って泣けてきたのです。彼女は不器用だ、しかし傷付きながらも必死で人間を愛そうとしている。・・・・エルファバの奇妙な愛情表現を見ていると本当にハラハラする。他人から見たら変態にしか見えないだろう。今にも悪意のこもった嘲笑がエルファバの心を傷つけようとしていた。そういうエルファバの仕草をみて、グリンダはどう対応するだろうか?と思った瞬間、2人はいっしょに踊りだす。


うおぉぉー!グリンダ~ぁぁ!いい奴ぢゃないかぁぁ!(泣)


はじめて観たなかでこのシーンが一番です。一番感動しました。そして一番エルファバが幸せそうな顔をしていたように思います。


↓は、さえないエルファバを美人に変身させようと考えるグリンダ。
「わたしっていい人なのよね~オホホ~」というグリンダの高笑いが聞こえてきそう。
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濱田めぐみに関しては、文章の巧い人が、ありとあらゆる美麗賛辞を用いて褒めているでしょうから、別にワタシの下手な文章で褒めるまでもないでしょう。だけど、それでもつまらない日本語だけど1つだけ言いたいです。素晴らしい!もうその一言に尽きます。それしか言えません。てゆうか自分のボキャブラリーの少なさを嘆くばかりです。

オズの魔法使い
臆病な権力者。彼は魔法を使えないがゆえに魔法使いを恐れる。自分に危害を加えそうな強い魔法使いを異常に警戒していたのでした。でもこういうオズの人物描写は非常に面白い設定だと思う。

明石家 さんまにオズを演じさせればもっと面白いかも?などと考えていました。
ある意味でオズは、ブラックデビルやパーでんねん的なキャラだと思う。

オズはドロシーと同様に被害者の1人だとも言える。しかしわが身の保身のために、彼はある1つの「政治」を行います。それは魔法界の動物たちから言葉を奪うというものでした。民衆の不満をかわすために、共通の敵を作るという手法はヒットラーもやったこと。オズの国では動物が人間と対等な立場であり、動物であっても学校の先生という職業につくことができる。そのことに目をつけたオズは国をまとめるために排除の論理を用いた。つまり強力な連帯感を生み出すためには絶対的な敵を作るしか方法がないと言われているとおりのことをこの男はやってのけたのです。大悪党ではないのですが臆病な子悪党です。
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左から
脳みそのないカカシ、臆病なライオン、アメリカ娘ドロシー、心のないぶりきのきこり
オズの魔法使いでおなじみのメンバーがウィキッドでも全員登場します。

ウィキッドでは「オズの魔法使い」では分からなかった驚愕の事実が判明します。
ネタバレすれすれで説明するつもりですが、ネタバレになっているかもしれないので注意。


その1
西の魔女(エルファバ)はなにゆえに最強の魔力を持つ魔女になったのか?

その秘密はラストで判明。天地がひっくり返るような事実です。なるほどと思うか、ありえねーと思うかは人それぞれです。私はスーパーサイヤ人を思い出します。


その2
ぶりきのきこりが心を失った理由について。

彼は失うべくして心を失ったのでした。私は自業自得だと思いますね。しかしウィキッドでは誰がきこりなのかは最後にならないと絶対に分からないでしょう。

その3
ドロシーがオズの国にやってきたのは偶然ではなかった?!

それはなんと既定路線でした。オズの国には東西南の魔女以外にもすごい魔法使いがいたのです。そいつの仕業です。西の魔女最強説をくつがえす新事実!怯える権力者のオズがなぜその魔女を恐れなかったのかが解せません。その魔法使いとは・・。

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東の魔女と南の魔女のうしろに見えるのはドロシーの家です。
このシーンはクライマックスシーンになります。


その4
ドロシーが手に入れた銀の靴には悲しいエピソードがあった。

ウィキッドでは「銀の靴」にまつわる悲しい話があります。「オズの魔法使い」では西の魔女は、銀の靴をはいているドロシーを怖がっていたという説明があったかと思いますが、じつは怖がっていたのではなくて許せなかったのだと後になって分かります。これも東の魔女の正体が分からなければ理解できないでしょう。

その5
カカシはなにゆえにカカシになったのか? 

これを言ったら本当にネタばれになるので絶対に言えません。
ウィキッドにはこのように、オズの魔法使いを読んだ人にだけミステリーが隠されているのです。
もっと謎は多いと思いますが私が気がついた点はこれだけです。
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緑色の魔女(悪い魔女エルファバ)
白い魔女(良い魔女グリンダ)
2人は無二の親友でした・・・。その友情は非常に切なく哀しい。


とにかく、いの一番に言いたいことはストーリーが巧い!素晴らしい!
原作は「オズの魔女記」。オズの魔女記とは、児童文学「オズの魔法使い」の主人公ドロシーがオズの国に迷い込むずっと前の物語です。

私は、あえて言いたい!

「オズの魔法使い」を読まずに「ウィキッド」を観ることは、スターウォーズの旧三部を観ずにエピソードシリーズを観るようなもの!つまり、あまりにも勿体無いと思うのです。それがワタシがウィキッドを観て率直に感じたことでした。


では 「オズの魔法使い」とはどんな内容の物語かといえば簡単に言うと、桃太郎の鬼退治と同じようなものです。 ドロシーという少女が仲間たちと一緒に旅をして、悪い魔女を倒して最後は故郷に帰りめでたし、めでたし、という勧善懲悪の物語です。


ではウィキッド(オズの魔女記)はどういうストーリーかと言うと
ドロシーに倒されてしまう悪い魔女が主役なのです!ウィキッドという言葉の意味は「邪悪な・悪い」という意味。


つまり誤解を恐れずに言うならば
桃太郎に倒される「鬼」を主役にしてしまったのが「ウィキッド」なんです。


悪い魔女、と言いましたがこの作品は、緑色の肌をしたエルファバという少女がいかにして悪い魔女と呼ばれるようになったかに重点が置かれています。

(左が若き日のエルファバ。動物を愛する女の子でした)
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この女性がどんどん成長していく。
そして究極の魔力を持つ魔法使いになる。
ウィキッドは、エルファバの成長の物語だともいえる。

とにかくエルファバ(悪い魔女)がカッコいいのだ。!
鳥肌がたつほどカッコイイ!


濱田めぐみという女性がこの「悪い魔女」を演じていたのですが、調べてみるとどうやら彼女はすごい人らしいです!迫力もド迫力!鬼気迫る演技に感動しました。 オペラ座の怪人のファントムしかり。どんな悪の存在であろうが、誰かを強く好きになると途端に心が弱くなる。(強くなる場合もありますがむしろ逆が多い)そこにヒューマニズムを感じる人は多いのではないでしょうか。エルファバの魅力はその強さというよりは、彼女は一貫して人を愛し続けたことだと思う。



「悪い魔女」と呼ばれるようになったエルファバは叫びます。

「生きてきたのよ!自分に嘘をつかずに!愛を信じて!それだけ!!なにをしても憎まれてしまう。なぜか?なぜなの?」


なぜかこのシーンでは朝青龍を思い出します・・
悪い魔女(エルファバ)と良い魔女(グリンダ)というこの作品のポイントになる構図は
良い横綱(白鵬)と悪い横綱(朝青龍)と同じです。


「ウィキッド」は
善とはなにか?悪とはなにか?という問いかけも含まれている。

もっと根源的なことをいえばこれは「価値観への挑戦」です。


善悪を決定するのは必ずしも真実ではなく、世間の噂だということが多い。我々は作られた真実を信じることを疑わない。しかしその真実がまったく違っていたら?このへんの価値観の大転換を実感するにはやはり「オズの魔法使い」を読まないと理解できないはずです。


さて次に視覚的にこの作品の素晴らしいところは、間違いなく 「エメラルドの都」のシーンでしょう。エメラルドの都って何?なんて言っているようではたぶんこの作品の楽しみは半分以下になってしまう気がする。
それから衣装はトニー賞の最優秀賞を受賞していることでも分かるように度肝を抜かされます。これは魔法の国が舞台だからこそ、こういう奇抜で自由奔放な衣装の発想が生まれたのだと思う。まさに究極のファンタジーです。「日本が魔法にかかる」という四季の派手な宣伝文句も単なるパフォーマンスではありませんよ!


(魔法の国の魔法の人たちの天衣無縫な衣装)
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ちなみにグリンダ(良い魔女)とエルファバ(悪い魔女)の魔法の師であるモリブル先生もすごい魔法使いでした。グリンダに関してはへたれ魔法使いでした。彼女はお調子者でひょうひょうとした人物描写でした。

エルファバとグリンダの友情が芽生え始めるきっかけになった一緒に踊るダンスシーンも切なくて泣きそうです。エルファバの不器用さが痛いほど伝わってくる。


それからラストシーン。

一歩ラストシーンを間違えれば私はずっとウィキッドを許さなかった。

しかしそうではなかった。泣きました・・。ネタばれになるので言えませんがとにかく最高にして究極のラストシーンに拍手喝さい!最後はスタンディングオベーションが延々と続いていたのでした。

(ドラゴンです。途中で降りてきて観客に向って突然火を噴きますというのはウソですが)
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