カテゴリ:金原ひとみ(4)( 4 )

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あんまり自慢にはなりませんが何気なく著者の作品はすべて読んでいる気がします。

いつも書きなぐったような文章が印象的です。
最後になると支離滅裂になります。
エネルギー切れになるのでしょう。

この人の描く女の子の主人公は、いつも愛されたい願望が強すぎます。
だから自分が相手のことをどう想うかよりも、自分が相手にどのように思われているかのほうが気になってしまい、神経をすり減らし、ふらふらになってしまい、そして他人に嫌われることを極度に恐れるあまり、被害妄想が激しくなっていく。つまり病的なほど自意識過剰でありながら、自己評価が低く、それを紛らわすためにお酒を飲んだり、自分の体を傷つけるような破壊衝動が見られたり、特に拒食症になってしまう描写はリアルティがあります。


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拒食症や編集者との新婚生活の描写は彼女の作品によく出てきますが実体験がベースに描かれているものと思われます。じっさいに読者にそう思わせています。これをオートフィクション(自伝的だけれどフィクション)といいます。











基本的に純小説というのは、作者自身を主人公に投影させたものであると私は思っています。そこでいちおう彼女の愛読者である私がこの金原ひとみの分析をしてみます。彼女は自ら不幸を吸い寄せている。しかし柳美里のような破滅願望を持った不幸フェチとは少し違う感じで、過剰な自意識を抱え込んだ気性の激しい女の子で、無意識のうちに不幸を吸い寄せているという感じです。だけどこの「不幸」こそ芥川賞作家の原動力だと思います。


私は彼女の闇度に共鳴します。
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主人公はいつも泥酔しながら支離滅裂な文章を書く20歳ぐらいの女性ライターという設定。しかも拒食症で食べ物はほとんど食べず、お酒しか飲まない。お酒が主食。体重は30キロ台。心が病んでいる女の子です。

この小説は金原ひとみ君がお酒を飲んで意識が朦朧とした状態のときに書かれた文章をよせ集めて作られた作品のようです。・・著者の言葉を借りるならば「錯乱状態」のときに書いた文章だとのこと。だから正直いって、なにを言っているのか、さっぱり分からないし、とくに分かりたいとも思わない(苦笑) でもなんとなくすごいと思う。 

それは私にとって「金原ひとみ」が1つのブランドになっているからなのかもしれない。

でもやっぱり意味が分からない・・・。

アミービック?

アメーバー?

私にとってアメーバなんて

ドラゴンクエストに登場する

かわいいスライム

しか思う浮かばない。


主人公(つまり金原ひとみ本人でしょう)は、分裂を防ぐために小説を書いている?なるほど、彼女は文章を書かないと、だんだん皮膚がとけてアメーバーのように自分がドロドロになってしまという。そうか、これでようやく分かった・・・分かるかい! というふうにぶつぶつ言いながら読んでいました。 

たしか主人公の名前が一度も出てこなかった。ほとんどこれは著者の作文だと思います。著者本人は錯文だと言っていますが、どうやら自虐的なダジャレじゃなくて大真面目にそう言っているみたい。この子は自分を救うために小説を書いているのではなくて、書くために、自ら「破滅」を欲しがっているのではないでしょうか。もし私が魚なら「痛み」は水だ、と言った作家がいましたがそういうのと似ていると思いました。
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キャバクラ嬢のアヤが主役で、彼女と一緒に同居している男性は
ホクトといい恋人じゃないんだけれど2人はルームシェアをしてる。
ホクトは幼女にしか性愛を感じない変質者。
気になったのはホクトの描かれ方・・
興味を持って作者はこういう変人を描いたのだろうと思われますが
文章からその興味心が感じられない。
ホクトを見るアヤの視点はすなわち著者の視点と同一なのに
ホクトを見ても「へんなの」という感情しか伝わってこない。
これだったら書かなくても一緒ではないだろうか。
では、アヤの好きな男性は誰かというと、村野という男で彼は
究極のサディストで、セックスの最中に、アヤの太ももから
血が吹き出たのをみて、その傷口に指をぐりぐりと入れる。
久しぶりに読むに耐えない。村上龍ですら、ここまでやらない。

アヤは、とにかく死にたがっている。
が自殺はしない。彼女は他人から殺されたがっている。
愛する人に首を絞められたいと思っている。
痛い思いをしたがっている。
自分を傷つけられたいと思っている。
破滅願望が強い・・・のか、それとも単なる甘えなのかどうか・・。

小説のキャッチコピーでときどき
「これは衝撃作である」という言葉を聞くときがあるが
本作の場合も、それに当たるのかもしれない。
だけどここまでやりたい放題書かれると
むしろ単なるパフォーマンスじゃないのだろうか?と疑ってしまう。

しかし文章は巧いと思う。読ませる力があります。
アヤという女性がムチャクチャな描かれ方をしていても
それほどウソ臭いとは感じないのは、アヤ自身が
著者を投影させた人物だからかもしれません。
魚は水が無いと生きていけませんが
彼女が作家でいられるためには「痛み」が必要不可欠なのだと思う。
たぶん著者は、これからも自分の持っている心の痛みや
欝や、自暴自棄な感情を、小説のなかの女主人公にすべてぶつけていくでしょう。
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この作品で若いのに、堂々の芥川賞作家になりました。 

金原くん・・ちょっとヤンキーっぽいですねー

彼女は酒を飲みながら小説を書くようです・・。
そのせいか、情緒不安定みたいに、文章が乱れるときがある。
この作家さんは若いのにかなり心の闇が深そう・・自殺願望が強いんじゃないのかと疑う。

この小説の主人公=金原本人と言っても良いのですが、
「私を殺してくれー」と、彼女は小説のなかで、叫んでいる。
ていうか、彼女のほかの作品でも、同じように、殺して欲しいと言っていました。

あ、そうえいば、いぜん、村上龍が言っていたことを思い出した。・・。
重大な悩みを抱えている人間がやるべきことは、

自殺をするか、宗教に走るか、小説家になるか

という選択肢しかないとのこと
大いなる不幸が偉大な文学を生む・・という言葉もあります。
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