「欲望」 小池真理子
昔、この小説を女性にプレゼントしたことがある。
その時は気がつかなかったのだが、この小説のキャッチコピーは
女は、男が不能になっても愛せるか?
というものであった・・
もしかしたら誤解されたかもしれない(汗)
この作家は恋愛について、精神のつながりを重視するものを描くことが多い気がする。
その対比として肉欲に溺れる人物をいつも登場させる。
人は誰でも、自分だけは動物的な性欲で相手を愛しているのではなくて、
精神のつながりを求めていると考えがちです。
しかしいくら自分だけは精神で人を愛することができると考えていても、
みなさんが好きになる相手はいつも異性ですよね?
もし愛というものがそのように精神のつながりによるものならば、
生まれてから一度くらいは同性を愛していても不思議じゃない。
人の恋愛は高度な精神性とは異なる動物的な本能であり、だから異性を好きになる。
そう思わない人は同性愛者か芸術家でしょう。
ちなみに、私は同性愛者は一番純粋だと思います。
しかし、そういう人はこれからますます増えてくると思う。
そして自殺者も増えてくる。
人間の精神が向上するということはそういうことだと思う。
つまり、人間は動物からだんだん遠ざかっていくということである。